自然音で感性が大幅にアップする理由
自然音で感性が大幅にアップする理由
ピアノは楽器の中でも、一番広い音域をもっていると言われます。しかし、広いといっても、ピアノは7オクターブを表現しているだけですので、一番高い音でも、4キロヘルツなのです。
普通に生活していると中音の音で満足してしまいがちです。しかし、一番上の鍵盤、一番下の鍵盤のような音もあります。自分がどの音の範囲で生活しているかを知って、その音の範囲をだんだんと拡大していくことが、感性を鋭く磨いているということにもなります。
自然界には、”雷の音”から、”雪の降り積もる音”まで、広い音の範囲が存在します。1日の生活の中で、それくらいの範囲の音を感ずれば、感動が毎日あるのではないでしょうか?
実際の音というよりも、それくらいかすかに聴こえるような感動的出来事といったほうが良いかもしれません。音は、心ですから、そういう音の感動を求めていると、日々求めようとする心の感動も、聴いている音の範囲と同じように、広い感動の幅となるのです。
鍵盤のド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シは、7音です。黒い半音上がった鍵盤は1オクターブの中に、ドレの間、レミの間に2つ、ファソの間、ソラの間、ラシの間に3つあり、合わせて5つあります。これを7音と足すと12音となります。そして、全体で7オクターブなのです。
音の世界が、わかってから、映像の世界へ入っていくと映像のことが良くわかるそうです。ある作曲家は、映像のエンジニアが音を任されても、なかなかこなせないのに、音のエンジニアは、映像を任されても、どんどんとこなしていく、と言っています。それは、音が心、映像が体に相対しているからに他なりません。
そして、同じものを両面から見ている感じなので、色(映像)にも、7色、12色と基本的な数が同じになるのです。
こんな話があります。
目の見えない人たちが「瀬戸大橋ができたから見に行こう」というのです。どうやって、「見よう」というのか不思議な話です。
ところが、彼らは橋の袂にきて、「大きい橋だなぁ」とちゃんと感動し合っています。なぜでしょうか。
その秘密は音にありました。跳ね返ってくる音が違うので大きな橋だということがわかるというのです。小さな橋なら、対岸の車の音も聞こえてくるでしょう。
しかし、この橋では、無音の中から、車の音が一直線に聞こえてきます。こちらから走っていく車も、一直線に音が消えていきます。橋の周りに建物などがあれば、車の音が建物からも反射して聞こえますが、それもなく、下からは、ただ雄大な海の波の音が聞こえてきます。
これはつまり、人間は音だけで景色がわかるということを教えてくれています。
デジ速で、”音”のみで感性を磨いて、成長が一見遅いように思っても、”音”を知ることは、これから学ぶであろう全てに繋がっています。
感性は、”音”だけで十分磨かれます。映像、文章がなく、”音”だけを聴くことによって磨いていったほうが、感性はより豊かに育まれていきます。
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