宇宙の真理の宝庫、潜在意識の存在に気付く
宇宙の真理の宝庫、潜在意識の存在に気付く
脳というと、右脳を開発しましょう、という話が多いようですが、もう1つ重要な観点があります。それは、左右脳と合わせて「天地脳」という考え方を取り入れることです。
理解しやすくするために、私たちたの脳がどのように発展してきたかを見てみましょう。
赤ん坊は、母親の体内で受胎してから誕生までの間に、数10億年分の発生学的な経過を一挙にたどります。地球に生命が誕生してから人間に至るまでの過程の歴史をまたたく間に経過するのです。それが、10月10日、40週間の妊娠期間です。
胎内に宿って間もない胎児は、3カ月までは魚や爬虫類と変わらず、その後は豚や馬の哺乳類に似て、生まれたときは人間の姿になっています。誕生後は、ゆっくり人間としての成長の道を歩き始めます。そして「三つ子の魂百まで」と言われるように、3歳までに、ほとんどの基礎的な人間として必要なことを身につけていきます。
ここで重要なことは、胎中における40週間という時間で、数10億年という天地創造の期間を疑似体験するということです。
人間には、無限の可能性があり、古来「人間は、宇宙の縮小体である」とも言われてきました。人は、母の胎内で宇宙の歴史を我知らず通過してきているのです。自分に自信がなくなったとき、自分自身が宇宙を現していると考えれば、自信を取り戻すことができるでしょう。
その過程によって、人間の潜在意識には、宇宙の真理という宝物がいっぱい詰まった倉庫を授かっているのです。その宝物を、何らかの手段で利用できるとすれば、誰でも、自分の内面に秘められた無限の可能性と能力に自信をもつことができるはずです。
左脳、右脳とは別次元のものとして、顕在意識と潜在意識があることを理解してください。
どちらかと言うと潜在意識こそが、数10億年分の発生学的知識を備えた、より深い自分の心なのです。顕在意識は、現実世界の五欲を満たすために活動していますが、潜在意識は、もっと深いところで、人間としての活動をしています。善なる心、ボランティア的な心も、こちらにあります。
智能という水を満々とたたえた大海のような脳、それこそが潜在意識です。
ここでは、顕在意識のことを「地脳」、潜在意識のことを「天脳」。合わせて、「天地脳」と呼びたいと思います。
左右脳と天地脳は、人間の夫婦のようなものだと私には思えます。
左右脳は、男女が寄り添うように協力する関係です。
また、その夫も妻も人間として、目に見えない心と目に見える体をもっています。現実的なことを求める体を象徴するのが、顕在意識の地脳であり、より深い人間としての行き方を求めるのが潜在意識の天脳です。
脳の中で、陽陰すなわち男性と女性を代表する夫婦が、協力し合って何かを考えていると思うと、右脳も左脳も大切で、うまく協力し合わなければいけない、とは思わないでしょうか。こう考えると頭を使うのも楽しくなります。
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